12/9 Infinity Ventures Summit 2010 Fall Kyoto:アントレプレナーからの24のメッセージ


12月9日に、京都大学で行われた完全招待制のInfinity Ventures Summit 2010 Fall Kyoto 特別ワークショップの参加レポート。時間的、地理的制約で来れなかった方も多いかと思い、おいしいところ、twitterで反響の大きかったメッセージを5分、10分で見れたらいいかなーと思って簡単にまとめてみました。

▼Section 1 シリコンバレー・アドベンチャー
午前は日本人でSVでエンジェル投資家として活躍する赤嶺新哉さんのお話からスタート。sv adventureという題名で、マッキンゼーを経てスタートアップを成功させ、エンジェル投資家にまでなるサクセスストーリー、そこで学んだ知恵、教訓を惜しげもなく話してくださり、非常に面白く最初から熱い内容。
中でも最後にスタートアップに関するメッセージをいただいたので、記しておく。


1:Most startup are killed by self-inflict wounds.
(多くのスタートアップは、自分で作った傷で死んでいく)


2:Our biggest enemy is not competition it's TIME.
(最大の敵は競合ではない、時間だ)


3:In startups like comedy,,,timing is everything.
(コメディと同様、スタートアップはタイミングがすべてだ)


4:I want to make a sick amount of money.
(私は、病的ともいえる莫大なお金が欲しい)


もっと分かりやすい翻訳があったので気になる人はコチラ笑: Tech Wave.jp:IVSワークショップ:エンジェル投資家の赤嶺さんとrockyouのファウンダーShen氏。【三橋ゆか里】

次にRock you! のJia shen の話。米国で Zyngaやplayfishなどと方を並べるソーシャルアプリケーションプロバイダーであるRockyou!の創設者。


5:Dont be shy to meet people, today its vert good opportunity : ) Jia Shen


6:jiaが大事にしている5つのこと
understand the market(市場を理解すること)

understand the user(ユーザを理解すること)

the idea(アイディアが優れていること)

testing the idea(アイディアをテストしてみること)

launching something fast(なるべく早くローンチすること)




ほかにも、

「若いなら、迷わずリスクをとれ」
「スタートアップは失敗するもの」


など、25という年齢から6年で一気に世界で戦うスタートアップを育て上げた言葉には説得力があった。

▼Section 2 アントプレナーシップとイノベーション
GREEの田中良和氏、Googleの徳生健太郎氏、GMOインターネットグループ代表の熊谷正寿氏、サイバーエージェントCEO藤田晋氏と、日本を代表するアントレプレナーが集まったセッション。個々印象に残ったものの中から、twitterでも反応の大きかったメッセージを紹介していく。



7:「優秀なエンジニアに共通している点は、コミュニケーション能力が高いこと。優秀なエンジニアほどアイデアを効率よく伝え、理解している。そこから差が生まれる。」(Google徳生氏)


8:「起業をしていくに当たって、合理的ではないかもしれないが失敗していく人をみるより、元気な会社や勢いのある人のそばで仕事をしてエネルギーをえるのが大事」(サイバーエージェント藤田氏)


9:「まず起業ありきでやってると失敗が怖くなるし失敗もする。我々はチャンスがあるからと思ってやってるから怖くはならない」(GMO熊谷氏)


10:「田中さんが死んだら田中さんが一人でやってるサービスはどうするんですかというユーザーのメールが来て、これだけ必要とされることはなかったと実感した」(GREE田中氏)



▼Section3 「Let's start up! DeNA創業からの軌跡」
午後の最初のセクションは、モバイル・ソーシャルゲームで日本、そして世界を賑わしているDeNAの取締役であり創業メンバーである川田氏、同じくDeNAソーシャルゲーム統括部 スマートフォン開発グループ グループリーダーである大田垣氏のプレゼン。創業からの軌跡から、ソーシャルゲームの現場での学び、ベンチャーで働くことまで、想いのこもった聴衆を引きつけるプレゼンだった。




11:「ベンチャーで育った人(上司もわからない新しい仕組みを創りだす仕事)とトラディッショナルな大企業で育った人は本当に人生も働き方がかわる。新卒ではいるならベンチャー。」(DeNA川田氏)

12:「アイデアx遂行=成功の価値。とくに遂行はめちゃくちゃ大事。アイデアを考えているだけの人はいくらでもいるしナンセンス。遂行が0なら成功も0」(DeNA太田垣氏)



13:「日本がプレゼンスを世界に高め続ける以上は、若い人がベンチャーに飛び込んで、独特な新陳代謝を経験をし、自分を磨くべき」(DeNA川田氏)

14:「マドルスルー力 muddle through:まるで解決策が見つからない中、泥の中をもがくようにがむしゃらに突き進むことで、いつの間にか解決策にたどり着くという考え。」(DeNA太田垣氏)



15:「【大企業】は最初の20年は回す仕事。上司にホウレンソウをしてミスなくやっていくのが仕事。で40代くらいになると選ばれた人が新しい仕組みを作る。」(DeNA川田氏)

16:「 【ベンチャー】は上司に聞いても答えを知らないようなことを、新しく仕組みを創っていく。 誰が言ったではなく、何を言ったかを大事にしていく。ここは真学術と同じく、理追求の世界で平等な世界。」(DeNA川田氏)



(Section4 は諸事情により割愛)


▼Section 5 京大出身起業家 トークライブ「世界を変えるアントレプレナーシップ
株式会社オークファン 武永 修一 氏、株式会社クエステトラ 今村 元一 氏、株式会社ドリコム 内藤 裕紀 氏、株式会社はてな 近藤 淳也 氏、株式会社ゆめみ 深田 浩嗣 氏 、どこでも株式会社 森永 佳未 氏 (元プーペガール)

といった、これまた豪華な京大出身起業家のトークセッション。それぞれの、千差万別な体験からの経験知が多く聞けたセッション。個人的にははてなの近藤氏の言葉にクリエイター/技術者の魂が強く感じられてすごく共感できた。




17:「夢は、世界中の人にインターネットを使ってもらうこと。エンジニアとしては、自分の作ったものが多くの人に使ってもらえること。京都とシリコンバレーで技術などに差はない」(ゆめみ深田氏)


18:「ユーザーさえ集めればビジネスモデルは後からついてくるというのが基本原則だが、だいたい最初の計算通りにはいかない」(はてな近藤氏)


19:「ワークスタイルなど自分が実験してみたいことは自分で会社を作ってやるべき」(どこでも森永氏)


20:「ウォークマンのような発明の有無で、世の中が一個前に進むことが技術者の醍醐味。工学部の人などといろんな物の作り方を話していて、誰かではなく自分たちが世の中を変えられることに気づいて衝撃を受けた」(はてな近藤氏)
21:「身を置く環境によって、自分は変わる。自分は出来ないではなく、自分も出来ると自信を持ってチャレンジ」(ドリコム内藤氏)


22:「ヤフーもフェイスブックも、世間知らずな若者達が『世界を変えてやろう』という想いから形になった。こういった変化は若者出ないとなかなか出来ない。若者は『企業に入って経験してから起業する』でなく、若い時間を大事にすべき」 (ドリコム内藤氏)



セッションも5つ目で、開始から10時間近くになるものの、最後まで会場からも質問が飛び交い、起業家たちの言葉に心を動かされた参加者も多かった。


▼終わりに
以上の5セッションでIVS workshop in kyoto は終了。この経験を通しての自分の感じたことは別途で書こうと思うので、最後のセクションのファシリテーター藤田氏の締めの言葉をのせて終わろうと思う。

これはどの起業家の話にも共通する、必須の行動特性でありマインドだろう。起業にかぎらず、困難だけど自分の実現したいことを成し遂げるときに、いつも大事にしたいですね。



23:「失敗は絶対にするもの。理由のない成功はあるけど、理由のない失敗はないから、そこから学べばいい。でも、チャレンジしないと失敗はできない 」


24:「どんなベンチャーも、最初のアイデアは大体うまくいかない。大事なのは失敗から学ぶこと。諦めずに成功するまでチャレンジし続ける事」( のぞみ藤田氏)